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保育士が保護者対応で気をつけるべきポイント。クレームにつながる発言とは?

 子どもの保育や子育てをより良くしていくためには保育士と保護者が円滑な関係を築き、協同していかなくてはなりません。保護者を支援することも保育士の重要な役割です。そのためには積極的なコミュニケーションが必要ですが、保育士のちょっとした会話の一言で保護者を傷つけたり怒らせたりすることもあります。ここでは保護者対応が苦手な保育士に向けて、保育士が好かれるコツ、クレームにつながってしまう保育士の発言や保護者のクレームを対応するときのポイントをご紹介します。

保護者の子育てをサポートするのも保育士の仕事

保育士 保護者

 保育士は保育園で子どもを預かることが役割だと思われていますが、保育士の役割は他にもあります。子育てをしている保護者を支援することも重要な保育士の役割です。

◎保護者が子育てについて不安に思っていることを事前に聞く
◎子どもから気持ちや考えを聞き出し保護者に伝える
◎保護者と連携を取り子どもの悪い行動をなおす

 保護者はお仕事などで1日に子どもと関われる時間は限られています。保護者が働いているあいだ、保育士は子どもとたくさん関わっています。保育士と保護者が協力して、子どもがどんな状況であるのかを共有し合うことで、より良い保育や子育てを実現できるようになります。そして幼い子どもと関わるときに重要なのは、家庭と保育園で同じ対応をすることです。家庭と保育園で言っていることが違うと、子どもにとってかなりのストレスになります。幼い子どもが一つずつルールを覚えていくためには、保育士と保護者の協力が必要です。

積極的なコミュニケーションで保護者と円滑な関係を築こう

保育士 保護者

 保育士という仕事は人間関係がとても大切になります。保育士と保護者との関係が良好であればあるほど、様々な情報を共有したり、相談に乗ったりでき家庭でも保育園でも質の高い保育を提供できます。保護者と円滑な関係を築くために必要なこととして、保育士から積極的にコミュニケーションを取ることが挙げられます。保育士と保護者はゆっくりと時間を取って話す機会はなかなか取ることができません。そのため関係が深まらずお互いがよそよそしく接してしまうこともあります。密な関係を築くためにも毎日のお迎えの際に、その日の子どもの様子をどんな小さなことでもいいので知らせましょう。保育園内の子どもの様子は保育士にしかわかりません。保育の様子は連絡帳でも詳しく書いているとは思いますが、直接お話しすることでより詳しい様子を知らせることができます。またより詳細を伝えることで「この人は何でも連絡してくれる」と保護者に信頼してもらえます。このようにこちらから積極的にコミュニケーションを取ることで次第に保護者との関係を深くしていくことができます。

保護者対応が苦手で保育士を辞めてしまう人も多い

保育士 保護者

 保育士は大変な仕事であるため「保育士を辞めたい」と考えることもありますよね。保育士の退職理由は職場の人間関係、給与などの待遇面がよく挙げられますが、実は保護者との関係がうまくいかないため保育士を辞めてしまう人もたくさんいます。保護者は大事な子どもを預けているので、保育士に要望をたくさん言ってしまったり、強く当たってしまったりすることがあります。また保護者のなかには登園時やお迎えの時に仲良く話しかけてくれることがありますが、一人の保護者の方と仲良くしていると他の保護者から「◯◯さんだけ特別扱いして」などと文句を言われてしまいます。他の保護者の愚痴を聞かされるときもありますが、共感するわけにもいかず対応するのが難しいです。なかには自分の子どもだけを特別扱いするように言ってくるモンスターペアレンツもいます。発表会の子供の配役や、器楽発表の役割に不満で園に駆け込んで来たり、保育士への文句をSNSで拡散したりなど、保育士を追い詰めています。
 このように保育士と保護者の関係はとても難しいので、保護者対応を苦手とする保育士や保護者からのクレームを理由に退職する保育士がたくさんいます。

保育士が保護者に好かれるには?挨拶、笑顔、子どもとの信頼関係が重要!

保育士 保護者

 保育士の役割として欠かせない保護者対応ですが、苦手に感じている保育士もたくさんいますよね。ここでは保護者対応が苦手な方が、保護者に好かれるためのポイントを説明します。
◎挨拶をしっかりする
コミュニケーションの始まりは挨拶からです。保護者のなかにはお仕事でゆっくり話すことができない人もいます。挨拶が明るく大きな声でできていれば、そういった保護者の方にも「あの保育士はきっと良い方だろうな」と思ってもらえます。朝の登園時やお迎えの時は身だしなみをしっかりして、気持ちのよいあいさつを行うことで第一印象を良くしましょう。

◎笑顔で相手の目を見る
笑顔で対応されると、こちらの気分も良くなりますよね。愛想をよくして笑顔で対応することで保護者の方もにこやかになります。ただしヘラヘラしたり、笑顔を意識しすぎて自信なさげに笑ったりすると不審がられてしまうので注意してくださいね。

◎子どもと良好な関係を築く
保護者が重要視しているところは子どもと保育士の関係性です。子どもは正直であるので、子どもの様子から保護者は保育士の人柄を見抜きます。子どもがどれだけ安心しているか、心を開いているか、それによって保護者は保育士を信頼したり、逆に不信感を抱いたりします。保護者と距離があるように感じていても、あなたが子どもと真摯に向き合って信頼関係を築くことができれば、それが保護者との信頼関係につながります。

保護者からのクレームにつながる保育士の発言とは?保護者の立場に立った発言が重要

保育士 保護者②

 保育の仕事をしていると保育士が無意識に発した一言で保護者を傷つけたり怒らせたりしてしまうこともあります。せっかく日々信頼を築いていても、会話や連絡帳の一言で保護者を不快な思いにしてしまったら元も子もありません。ここでは保護者からのクレームにつながる保育士の発言を紹介します。
◯ 子どもを侮辱する発言
保育士は子どもたちの成長を傍で見守り、励まし、適切に支援する立場です。そんな保育士が子どもを侮辱や、傷つけるようなことを平気で口にするならば、保護者からの信頼は一気に失墜してしまいます。自分は冗談で言っていても、相手が冗談を理解できないこともあるので注意が必要です。
◯保護者の立場を理解していない発言
保護者は毎日家庭と仕事とを両立する忙しい生活を送っています。園側の事情もありますし、迎えが遅い保護者に嫌味を言いたい気持ちもわかります。しかし保護者の立場や気持ちへの共感は子育て支援に携わる者として忘れてはいけません。
◯言い訳をしてしまう
「〇〇くんが~したので」など何かトラブルが起きた際に子どもに責任をなすりつけてはいけません。自らの非を認めることは保育士でなくても当たり前のことです。自分の責任を免れようと言い訳をすることは社会人としても信頼を失う行為です。
◯「決めつけ」発言
「自分の方が保育の仕事をしていて子どものことをよくわかっている」という慢心は無意識のうちに「決めつけ」の発言として現れます。決めつけの発言は保護者にとってはとても不愉快なものです。特に我が子の発達は誰もが心配しナイーブになる部分です。「問題」や「発達の遅れ」などのワードは使わないほうが良いでしょう。

保育士が保護者からのクレーム対応で気をつけるべきこととは?保護者の主張をしっかり聞き入れよう

保育士 保護者③

クレーム対応は何度経験しても慣れるものではありません。保育士のなかにもクレーム対応に頭を悩ませられている人はたくさんいると思います。適切な保護者対応ができるようになれば、クレームから一転して保護者の信頼を得られる可能性もあるのです!今回は、保育士なら知っておきたい「クレーム対応術」についてご紹介します。
【クレームの対処法】
◯保護者の主張をしっかり聞き入れる
保護者が保育園にクレームを入れる際、怒りや不安といった感情が前面に出た状態であることがほとんどです。このような状態では保育士がいくら論理的に説明しても、なかなか相手の心には響きません。まずは「話を遮らずに保護者の話をしっかりと最後まで聞くこと」が大切です。保護者も自分の話したいことや気持ちをぶつけたら、冷静になることもあります。しっかりと話を聞きながら、相手が何に対して怒ったり、不安に感じたりしているのかを正確に聞き取るようにしましょう。

◯保護者の主張を確認する
相手の話が終わったタイミングで行いたいのが、「クレーム内容の確認」です。
相手が言っていたことを、正確かつ簡潔に要約し、「○○なのですね」と相手に確認しましょう。きちんと主張が伝わったと感じれば、少しは相手も冷静になれるものです。

◯謝罪は心を込めて丁寧に
保育士側に非がない場合には「謝ったら負け」と思うかもしれません。しかし不安な気持ちにさせたことについては、紛れもない事実ですので謝罪が必要です。
その際には必ず、心を込めて丁寧に謝罪しましょう。そのうえで受け入れられないことは、他の案などを提案するなどの対応を取ります。

◯保護者の話を「頭から否定」するのはNG
クレームに限らず、相手の話を頭から否定することは、関係を悪化させることにつながります。「そんなはずはありません」などの否定を意味する言葉は「あなたの話は信じられません」と突っぱねているようなものです。適当なタイミングで相槌を打つなどして、相手の話を受け入れているということをアピールしましょう。

◯手に負えないときは早めに上司に相談
自分の立場では判断できない場合や対応が難しいと感じたら、早めに園長や主任保育士などに相談しましょう。「私の一存ではご返答は難しい内容ですのでお時間をください。○日までにご連絡させていただきます」など、あまり間を空けない期限をしっかり提示したうえで時間をもらうのがベターです。保護者によっては、面談に園長や主任保育士に同席してもらうのもよいでしょう。

 

「保育士の保護者対応」のまとめ

 保護者との関係をいかに良好にできるかどうかは保育士にとって非常に重要なことです。保育士の多くが保護者の対応に苦手意識を持っており、なかには辞めてしまう人もいます。保護者と良好な関係を築くためには媚びを売るのではなく、子どもを預けるのに信頼してもらうことが必要です。しかし保育士が無意識に発した一言で保護者を怒らせてしまうこともあります。もし保護者を怒らせてしまいクレームをもらった場合は、保護者の主張をしっかりと聞き入れ、心を込めて丁寧に謝罪しましょう。またもし自分の手に負えないときには早めに上司に相談しましょう。